牛乳中の90Sr と137Cs 分析データ
一般公開システム

国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構    畜産研究部門

畜産研究部門では、1962年から都道府県や農研機構に所属する農業関係の試験研究機関の協力のもとに、重要な畜産物である牛乳中の90Sr と137Cs濃度を分析してきました。ここに、畜産物の安全性に関する情報の一つとして、放射性核種の平均値の経年変化等を見ることができるように、1962年から2008年までのデータを公開いたします。

本システムで使用する主な用語について説明します。

90Sr
ストロンチウム90(90Sr)は主要な人工放射性核種の1つで、核分裂の際に生成され、137Csと同様に1960年代前半をピークとする大気圈核実験時やチェルノブイリ発電所の事故時に環境中に放出されました。放射能量が半分になる時間(物理的半減期)は29年です。放射性ストロンチウムの他の主要核種として89Srがありますが、物理的半減期が51日と90Srに比べて短く、現在環境中にはほとんど存在していません。ストロンチウムはカルシウムと同じアルカリ土類金属で、骨に集積する性質があります。
137Cs
セシウム137(137Cs)は主要な人工放射性核種の1つで、核分裂の際に生成され、90Srと同様に1960年代前半をピークとする大気圈核実験時やチェルノブイリ発電所の事故時に環境中に放出されました。放射能量が半分になる時間(物理的半減期)は30年です。放射性セシウムの他の主要核種として物理的半減期が2年と137Csに比べて短かい134Csがありますが、2008年時点では環境中にはほとんど存在していません。セシウムはカリウムと同じアルカリ金属です。
Bq/L
物質の単位質量当たりの放射能の強さを表す単位(放射能強度または放射能濃度)で、放射性物質1L が1秒間に崩壊する個数を表します。Bqはベクレルと呼びます。mBq/LはBq/Lの1/1000の強さで、1 Bq/L = 1000 mBq/L です。崩壊に伴い、90Srではベータ(β)線、137Csではガンマ(γ)線とベータ(β)線等の放射線が発生します。
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